車がまっすぐ走らない…。想像しただけでも恐ろしい状態ではないでしょうか?
しかし、こんな状況は実際に起こり得るのです。
どの車にも危険性はありますが、とくにこうした状況に陥りやすいのが「事故車」です。
最近では価格の安さから事故車を購入するという方も増えてきたと言われています。もちろん価格の面は、購入を考えるさいの大きなポイントになります。
しかし、「まっすぐに走らない」こうした状態に陥る危険性があるということを十分に理解しておく必要があります。
今回は車がまっすぐ走らない原因から、その危険性を紹介します。
なぜまっすぐ走らなくなるのか。その原因を知ることで、危険度を見極め、事故を未然に防ぐことができるかもしれません。まっすぐ走るかどうかを見分ける方法もあるので頭に入れておきましょう。
安心と安全のために、今回紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。
まず知っておかなくてはいけないのは、まっすぐ走らなくなる原因ではないでしょうか?
原因として考えられるケースは無数にあると言われていますが、今回はとくに多いとされているものをいくつか紹介していきます。
車で欠かせないパーツのひとつ、タイヤ。このタイヤにトラブルが起きてしまうと、まっすぐ走らなくなるといった症状が現れます。
タイヤを長年使用していると、経年劣化や損傷をうけるため、直進走行時の安定性を欠くことになるのです。
他にもタイヤの空気圧が不均等になることも原因として考えられています。最近では、ガソリンスタンドのセルフ化とともに、空気圧の計測をおこなう機会が減ってきました。
空気圧は自然と抜けていってしまいますが、その抜ける量は4本のタイヤでそれぞれ異なります。この微妙な違いが生じることで、タイヤと路面の接地面にズレが生まれ、車の動きが不安定になってしまうのです。
空気圧の変化は目視で確認することが難しいので、気になるとい方はガソリンスタンドやカーショップに足を運び、点検してもらうようにしてください。
最近の車のボディの構造としてもっとも多いのは、「モノコック構造」と言われています。
モノコック構造は性能面だけでなく、乗り心地もよいのですが、衝突や変形には少々難があるのです。
そうした理由から、事故などによって車をぶつけてしまうとボディの構造がゆがみ、変形してしまいます。ボディがゆがんでしまえば、車自体のバランスが崩れてしまうため、まっすぐ走らなくなってしまうという訳です。
タイヤとホイールはきれいな円ではないというのをご存じでしょうか?
見た目だけでは分かりにくいかもしれませんが、もともとゆがみがあります。そのため「アライメント」と呼ばれる、角度を適切な状態に整える調整が必要になるのです。
このアライメントに問題があると車の重心がずれてしまうため、バランスが悪くなってしまいます。車のバランスが悪い。そうなってしまうと、もちろん車がまっすぐ走らなくなります。
こうした原因もあるということをしっかりと頭に入れてきましょう。
まっすぐ走らなくなる原因をいくつかご紹介してきました。
これらの原因を知るうちに、車が事故車にとくに多いと言われている理由は伝わったのではないでしょうか?
とくに事故車が多いと言われている主な理由は、「ボディのゆがみや変形」です。
先ほども説明したとおり、このゆがみは車をぶつけることによって生じることが多いため、事故車にまっすぐ走らない車が多いという理由にもつながってきます。
そもそも事故車とは、ただ交通事故を起こしたことのある車という訳でなく、事故、もしくはその他の原因によって自動車の骨格部分のフレームが損傷し、損傷部の修理、交換をおこなったことのある車を指しています。
修理、交換してあるなら大丈夫では?とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、骨格部分に損傷は優秀なプロでも完全に修理することは難しいと言われています。いかに修理済みとはいえ、事故車として販売されている車のなかには、このような問題を抱えているものがある可能性が高くなっているという訳です。
車がまっすぐ走らないと聞けば、なんとなくのイメージはつくことでしょう。
ハンドル操作ではどうにもできないため、突然のトラブルに対処することができなくなります。
自分では避けたいと思っていても、ハンドルが自由に効かず、そのまま対向車と正面衝突してしまうといった危険性が生まれてしまうのです。
正面衝突等の死亡事故のなかでも、ハンドルの操作不適はとても多いと言われています。
ドライバーのミスなどの原因も考えられるため、すべてがすべてまっすぐ走らなかったからという訳でもないでしょうが、少なからず含まれているかもしれません。
車の運転には危険がつきものです。
ただでさえ危険な運転に、さらにこのような症状が合わさってしまえばどうなるでしょうか?
最悪は死亡事故にまでつながる危険があるということを理解し、少しでもおかしいと感じた場合はすぐにでも解決するようにしなくてはいけません。
修理を依頼するさいは、どのような状況で、どのような症状が出たのかをメモとして残し、それをディーラーや整備工場で正確に伝えるようにしてください。このようにメモとして詳細に伝えることで、原因の特定の助けになるはずです。
骨格部分の損傷であれば、完ぺきに修理することは難しいかもしれませんが、原因さえ分かれば被害を未然に防ぐことはできることでしょう。
少しでも心当たりがあるという方は一度、確認してみるとよいかもしれません。
事故車の購入をご検討されているという方は、購入前に見分ける必要があります。
しかし、このような状態は目視だけで完ぺきに確認することは少々難しいです。
ではどうすればよいのか?
その方法を以下で紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
せっかく車を購入したにも関わらず、まっすぐ走らない…。なんていうトラブルは事前に避けたいとお考えになるはずです。これまで説明した危険性などを考えるとなおさらそう感じるのではないでしょうか?
目視で完全に見分けることは少々難しいことではありますが、今回紹介する方法を実施していただければ、正確に見分けることができるかもしれません。
なんか難しそう…。とお考えになる方もいらっしゃることでしょうが、安心してください。見分けるための方法はとても簡単です。
それは「試乗」です。
試乗といってもただ乗るだけではなく、ある行動をしてもらう必要があります。
その行動を以下で紹介しているので、購入をご検討されている方は頭に入れておき、試してみましょう。
試乗中にスピードを少し上げ、急ブレーキを踏んでみてください。
なにも問題なくまっすぐ停車すればよいのですが、左右どちらかに曲がりそうになれば要注意です。そうなるということは、車の骨格部分にゆがみなどの何らかの問題が生じているということになります。
事故を起こした車は、ハンドリングへの影響が顕著にでると言われています。
直線道路の走行中に、ハンドルに力を入れず、手を添えるようなイメージで走らせてみる方法も見分け方としても有効です。ゆがんでいるようであれば、まっすぐではなく、左右どちらかに進んでいきます。
デコボコしている道路を走ってみると、足回りから音が出たり、ハンドルが取られたりすることがあります。他にもボディからなにかきしむ音が聞こえたときは危険です。
これらの方法を実践することである程度の問題は見分けることが可能です。
しかし、一部の販売店では試乗できないこともあります。
そのような場合は、敷地内だけでもいいので、少し走らせてもらえるよう交渉してみましょう。
まったく走らないよりかは、少し走るだけでも違いが分かるはずです。段差があるようであれば、そこを前後して乗り降りさせてもらうなど、ハンドルを少しでもよいので切らせてもらうようにしましょう。
ただし、あまりにも無茶かつ、勝手な行動を起こしてしまうとトラブルになる恐れがあるので、販売店との話し合いのもとおこなうようにしてください。
まったく試乗させてもらえないようであれば、ぶつけたであろう箇所をじっくりチェックしましょう。このさいに確認すべきポイントは、「ボンネット」や「ドアの隙間」です。これらが左右均等になっていないようでしたら、車をぶつけている可能性が高く、ボディに問題がある可能性が高くなります。
他にも、リアトランクのカーペットを外してみるのもよいでしょう。溶接部が不自然なほど新しい場合は、そこを修理したことがあると見ていいかもしれません。損傷の規模にもよりますが、そこが原因でトラブルが起きる可能性があります。
試乗することがもっともベストな見分け方にはなりますが、できない場合はこのようなポイントをチェックしてみましょう。事前に確認しておくことで事故を防ぎ、満足のいくお買い物をすることができるはずです。
今回は車がまっすぐ走らない原因について紹介してきました。
車がまっすぐ走らないというのはとても致命的な問題です。ハンドリングの自由が利かず、意図しない事故が起きてしまえばどうでしょうか?
なにか怪しい…。と少しでも心当たりがある方は、すぐにでもプロへ確認を依頼した方がよいかもしれません。はやく気付くことができれば、事故を未然に防ぐことができるはずです。
事故車の購入をご検討されている方も、このような症状があるということをしっかりと理解しておきましょう。事故車ではとくにこのような問題が発生しやすいため、細心の注意を払う必要があります。
購入時点である程度見分けることもできるので、今回紹介した見分け方も頭に入れておくようにしてください。見分ける能力があれば、事故を未然に防ぐことだけでなく、自分の納得できる車と出会うことができるはずです。